久しぶりのマレーシア、されど大きな変化
3年ぶりに家族4人でマレーシアの地を踏んだ。
長女は6歳、次女は4歳になり、前回訪れた時よりもずいぶんとしっかりしてきた。
シンガポールとの国境に位置するジョホールバルは、相変わらず活気に満ちていたが、私たち家族の財布事情は以前とは大きく様変わりしていた。
前回訪れた時、1リンギットは約30円。
それが今回は40円。この円安は、家族旅行としては正直痛い。
同じ100リンギットの出費でも、以前は3,000円の感覚だったものが、今や4,000円。約33%の実質値上げだ。4人家族となると、この差は決して小さくない。
前回は教育移住の下見、今回はWorldschoolingの一環
前回のジョホールバル訪問は、教育移住の可能性を探る下見が目的だった。
子どもたちの教育環境として、マレーシアはどうだろうか。
特にジョホールバルは、シンガポールへのアクセスも良く、インターナショナルスクールも充実している。そんな視点で街を見て回った。
今回は少し事情が違う。私たちは今、Worldschooling(ワールドスクーリング)の旅の途中だ。
世界を教室に、様々な場所で子どもたちに多様な経験をさせる。そんな教育スタイルを実践している。
今回のジョホールバル滞在は、クルーズ旅の終点がシンガポールだったことから実現した。
せっかくシンガポールまで来たのだから、3年前に訪れたジョホールバルにも立ち寄ろうと考えたのだ。
宿泊先の変遷〜市街中心部からイスカンダル地区へ〜
前回の滞在では、ダンガベイ、R&Fコーブ、そしてKSLと、いくつかのAirbnbを転々とした。
どこも快適で、ジョホールバルの異なるエリアを体験できたのは良い経験だった。
教育移住の下見という目的もあり、様々なエリアの雰囲気を知りたかった。
しかし今回は、全く異なるアプローチを取った。
前回の滞在中、地元の人との会話で耳にした「イスカンダル開発」という言葉。一帯一路構想の一環として急速に発展しているこのエリアに、今回は腰を据えることにしたのだ。



選んだのは、レゴランド・マレーシアのすぐ近くにあるあの日本の5大商社の三井物産も開発に出資しているというイスカンダルプテリのメディニ地区。ここを拠点に、ある計画を実行に移すことにした。

レゴランド年間パスポート作戦〜八景島シーパラダイス方式の再現〜
そう、家族4人分のレゴランド年間パスポートを購入したのだ。
実は私たち家族には、年パス活用の"前例"がある。
日本にいた頃、幼稚園を退園し自宅保育に切り替えた我が家、横浜の八景島シーパラダイスやズーラシア・はまぎん宇宙科学館などの年間パスポートを購入し、平日はこれらの施設を最大限活用していた。
その中でも八景島シーパラダイスでは水族館でイルカやペンギンを眺め、アトラクションに乗り、海を見ながらのんびり過ごす。そんな贅沢な日常を楽しんでいた。
「今日は水族館だけ見て帰ろうか」「アトラクション1つだけ乗って帰る?」
そんな気軽さが、年パスの最大の魅力だ。元を取ろうと必死になる必要もなく、疲れたらすぐ帰れる。子どもたちのペースに合わせられる。
その八景島シーパラダイス方式を、ここジョホールバルのレゴランドでも再現しようというわけだ。
しかし、円安の影響はここでも感じた。
4人分となると、以前なら「まあ、このくらいなら」と思えた価格も、今回は少し躊躇する金額に。
それでも、レゴランド至近のコンドミニアムに滞在するという立地の良さを活かさない手はない。そして何より、八景島で味わったあの心地よい日常を、ここでも体験できるのだ。
年パスを手に入れてからというもの、私たち家族の生活は一変した。
朝起きて、朝食を済ませて、「今日もレゴランド行く?」「行く行く!」という会話が日課に。まるで地元の公園に散歩に行くような感覚で、世界的テーマパークに通う贅沢。
6歳の長女は、お気に入りのアトラクションを何度も制覇し、4歳の次女は初めは怖がっていた乗り物にも挑戦できるようになってきた。
混雑する週末はウォーターパークでプール三昧、平日の空いている時間帯を狙って、テーマパークの人気アトラクションに乗る。
急いで全てを回ろうとする必要がないというのは、子連れ旅行では特にありがたい。
「疲れたら帰ろう」「明日また来ればいいし」。
そんな余裕のある言葉が自然と出てくる。これこそ、年パスの真価だろう。八景島で学んだこのスタイルが、海を越えたマレーシアでも通用している。
イスカンダル開発エリアの今
レゴランド周辺のイスカンダル開発エリアは、まさに発展の真っ只中だった。
新しいコンドミニアムやゲートシティが次々と建設され、インフラも整備されつつある。まだ完成には程遠いが、数年後にはどんな街になっているのだろうと想像するだけでワクワクする。
一帯一路構想の影響か、中国資本の開発プロジェクトが目立つ。
教育移住先としての可能性を考えると、この開発の行方は気になるところ。
ただ、今の私たちはWorldschoolingという選択をしている。一箇所に定住するのではなく、世界中を旅しながら、その土地その土地で学ぶ。子どもたちにとって、このジョホールバル滞在もまた、かけがえのない学びの時間だ。
円安時代の家族旅行の楽しみ方
確かに円安は旅行者にとっては逆風だ。同じ予算でできることが減り、以前よりも財布の紐を締める必要がある。
特に家族4人となると、その影響は大きい。
でも、だからこそ今回のように「一箇所に腰を据えて、1つの場所を深く楽しむ」スタイルが光る。
旅行で一番お金が掛かるのは飛行機での移動だ、あちこち移動するのではなく、一つの場所をじっくり味わう。
海外で現地の人々が住んでいるのと同じ部屋を借りて、近所のスーパーで買い物し、現地の生活に近い体験をしながらレゴランドに毎日通うなんて、普通の家族旅行にはなかなかできない体験だ。
娘たちは毎日、「今日はどのアトラクションに乗る?」「今日はレゴで何を作ろうかな?」と目を輝かせている。
同じ場所に何度も通うことで見えてくる発見がある。それは、子どもたちにとっても私たち親にとっても、貴重な学びだ。
八景島シーパラダイスで培った年パスライフのノウハウが、ここマレーシアでも活きている。
場所は変わっても、家族で心地よく過ごす方法は変わらない。
為替レートは私たちにはコントロールできない。
でも、旅のスタイルは選べる。
3年前とは違う経済状況でも、3年前とは違う楽しみ方がある。
それが、今回のジョホールバル滞在で学んだことかもしれない。
明日も、きっと家族でレゴランドに行くだろう。年パス持ちの特権を、存分に味わいながら。
「パパ、明日は何に乗る?」
次女のそんな質問に、私たち夫婦は顔を見合わせて笑う。
Worldschoolingの旅は、まだまだ続く。そして、その旅の途中で見つけた小さな日常の幸せを、私たちは大切にしていく。
横浜の八景島も、ジョホールバルのレゴランドも。場所は違えど、家族で過ごす時間の尊さは変わらない。